行きがけの駄犬
前話から2日後、郁子がテストで好成績を収めたことにより、五代と響子の気まずい関係は解消される。
銭湯からの帰り道、賢太郎の憂鬱そうな様子を見かね、かき氷をおごって話をきいてあげる五代。聞けば夏休みの宿題で、旅行に行ったものは行き先の地図を書くというものが出題されている模様。しかし一の瀬家の現状、旅行に出かけるようなそぶりは全くなく、賢太郎は気落ちしているのであった。実家が飲食店を営んでいた五代も、幼少時似たような体験をしていたため、賢太郎を海へ連れて行ってあげることに。
保護者役として響子も同行することになり大喜びの五代であったが、当日出発前に郁子、さらには三鷹の姿までありがっかり。三鷹の運転で一行は海に向かうのであったが、車内に潜り込んだ惣一郎さんが原因で、犬が苦手な三鷹は体調を崩してしまう。
考察など
五代と賢太郎との会話で、一の瀬家には父親がいることが判明する。読者はおろか、一刻館に入居してから一年以上が経っていると思われる五代ですら知らなかった事実。実はこれまで一度だけ「手のみ」描かれている場面がある。(1巻Part5)
完璧男の三鷹に犬が苦手という意外な弱点が判明し、彼のお茶目な面が徐々に垣間見えてくる。
日時
昭和56年(五代20歳の年) 夏休み
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